鍼 l オフィス宝塚

鍼は痛くないですか?番外編

前回は「痛み」の種類について書きましたが、
切皮痛を起こさないためには、
何と言っても生身の人間に
打たなければトレーニングになりません
今日は私がどうやって練習をしてきたかを
書きたいと思います

学校に入学してからの主な鍼のトレーニングは、

1.鍼枕(はりまくら)
  → かまぼこ板に綿などを敷きつめて自作
2.分厚いシリコン
  → 下に五円玉を敷いて、目隠しして穴に鍼を通す
3.自分
  → 自分の足、太股あたりに打ちます
4.隣の席の学生
  → 実習のパートナーには当たりはずれがありました…
5.家族&知り合い
  → 家族は強制(笑)、友人や仕事場の同僚など

だったように記憶しています
江戸時代には居眠りをしている猫を起こさずに
鍼を打てたら免許皆伝!みたいなことがあったようです
さすがにそれはしませんでしたが

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学生時代にいろいろな経験を踏んで鍼を打てるようになります
当たり前のことですが、免許を取るまでは業務は一切できません
アルバイト先でも仕事しながら横目で院長の鍼を見てるだけです
終業後に院長や同僚の体に打たせてもらったりしながら
鍛えられました

一番苦労したのは3の自分の太ももでしょうか(笑)
何せ注射が大キライだったもので…
「痛がり」が何度も痛いのを繰り返した甲斐あって、
今ではほとんど痛みなく打つことができています

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鍼は痛くないですか?その2

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前回の続きです

実は「痛さ」と言われるものには2種類あります
ひとつ目は、「切皮痛(せっぴつう)」といって、
鍼が皮膚を突き通す段階を専門用語で
切皮と言いますが、その時の痛みです
ごく稀に、毛穴に鍼が刺さってしまった
場合などで起こります

チクッとまさに刺されたように感じる痛み、
すぐに治まる場合が多いですが、残るようであれば、
がまんせずに術者におっしゃって下さい

もうひとつの痛みとはなんでしょう?
それは鍼の「ひびき」と言われるものです

これはツボによっても、症状によっても
感じ方は変わります
「ビーン」ときたり、「ズーン」と重たい
感覚の時もあります

これは、特に初めての患者さんからしてみれば、
安心感や慣れがないので「痛み」と取られても
しょうがないかもしれませんね
だがしかし!「切皮痛」と「ひびき」とは、
切り離して考えていただきたいです

では、この「ひびき」がない鍼というのは、
効果が無いのでしょうか?

これもまた人によって答えは様々ですが、
私の答えは、ツボによっては「ひびき」が
必要なことがあります、です

西洋医学的には鍼の「ひびき」は、
脳内モルヒネと言われる
エンドルフィンを生み出す原動力とも言われ、
全身をめぐって痛みを和らげ、
精神を安定させる働きがあると言われています

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鍼は痛くないですか?

よく聞かれる質問です

その答えの前に恥ずかしい話ですが、
私は幼い頃、注射が大っ嫌い!でした
今でも注射針を刺される瞬間は
昔ほどではないにしろ「若干!」緊張します^_^;
幼稚園~小学校低学年の頃は予防接種となると、
机の下に逃げ込んだり、刺される瞬間は目をつぶったり…
今はしませんよ!
たまに献血に行きますが、「若干」緊張しながら
興味津々で見ています^^

 

初めて鍼治療を受けたのは高校生の時でしたが、
緊張してガチガチに肩が凝ったのを憶えています
でも、注射と鍼は全く別物でした
刺す瞬間の痛みを感じないのです
それが修練の賜物であると、
後で自分が学ぶ側になって知りました

 

今から考えると当たり前なのですが、
太さがまるで違います
もちろん鍼の方が細い
髪の毛ほどしかありませんから
写真は当院で使っている鍼です

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それで、さっきの質問の答えですが、
基本的には、私は「鍼は痛くないものだ」と思っています

 

ところが患者さんの中には、「鍼は痛い!」と
言われる方もいらっしゃいます
ではどうして「痛い」と言われる患者さんもいらっしゃるのか
次回はその「痛さ」の違いについてご説明しようと思います

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