前回の続きで今回はツボのお話しです。

 

ツボは血管や神経、筋肉の上に存在しています。

 

現在WHO(世界保健機関)が定めているツボの数はなんと!361穴あります。

下はツボの模式図です。

 

ツボを押さえたり鍼やお灸をすると、その刺激がツボにある血管や神経、筋肉に伝わって、血管を収縮させたり弛めたりします。

 

そうやって身体の中の「水」の流れを調整して循環障害を解消していきます。

 

病気になる時の法則を考えながら循環を整え、身体が治る道筋を整えていきます。

 

原因となる循環障害が解消できれば、不快な症状が消えていくわけです。

 

本来自分が持っている力(自然治癒力)を使って治していくので、身体に優しい治療法なんですね。

 

余談ですが、そんな鍼灸は海外でも注目されています。

 

1997年NIH(アメリカ国立衛生研究所) から、鍼の有効性に関する見解が発表されました。

 

鍼灸療法の病気に対する効果とその科学的根拠が認められ、西洋医学の代替医療として有効であるという内容です。

 

WHO(世界保健機関)でも、以下のような様々な症状や疾患について鍼灸療法の有効性を認めています。

【神経系疾患】

神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

【運動器系疾患】

関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

【循環器系疾患】

心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

【呼吸器系疾患】

気管支炎・喘息・風邪および予防

【消化器系疾患】

胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

【代謝内分泌系疾患】

バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

【生殖・泌尿器系疾患】

膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

【婦人科系疾患】

更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

【耳鼻咽喉科系疾患】

中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

【眼科系疾患】

眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

【小児科系疾患】

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

 

さて、話を戻しますね。

 

ツボとツボを結んだ線を経絡(けいらく)と言います。

 

例えば胃経とか、肺経といったように五臓六腑(内臓)の名前が付けられています。

 

これは胃経(胃の経絡)を現した絵です。

昔の人が、胃経のツボであれば胃に流れ込む「水」を調整するといったような、内臓に流れ込む「水」を調整するルートととして発見したものです。

 

ちょっと前にNHKの番組で胃経の三里(オレンジの丸)というツボに鍼をすると、胃の働きが活発になることが紹介されました。

 

胃経という経絡上にあるので、胃に関係のあるツボとされてきましたが、科学的にもそれが実証された一例です。

 

レントゲンもエコーもなかった時代にそれがわかっていたわけですから、昔の人の観察力って本当にすごいですよね。

 

私は、様々な治療を試してみても、なかなか改善しない体調不良でお悩みの患者さんのお手伝いをさせていただきたいと思い、日々鍼灸治療を行なっています。

 

もう治らないとあきらめておられる方、私の症状はどうかしら…と心当たりのある方はぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

次回は「〇〇に効くツボ」についてお話したいと思ってます。

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